最近の記事
- 「トッド後」の近代史
(4)近代のメンタリティ③ 敵 権利/自由(完) - 「トッド後」の近代史
(4)近代のメンタリティ② 旧約聖書 - 「トッド後」の近代史
(4)近代のメンタリティ① エマニュエル・トッドとの対話 - 「トッド後」の近代史
(3-③)おかねが変えた世界 - 「トッド後」の近代史
(3-②)イギリスで生まれたおかねの仕組み - 「トッド後」の近代史
(3-①)近代以前のおかねの仕組み - 「トッド後」の近代史
(2-②)イギリス帝国のふるまいと経済 - 「トッド後」の近代史
(2-①)ヨーロッパのふるまい - 「トッド後」の近代史
(1)近代以前の世界 - 乳児死亡率
トッド入門の入門(初めての方に)
トッド入門講座
「トッド後」の近代史
(4)近代のメンタリティ③ 敵 権利/自由(完)
はじめに 本連載の最終回です。 *「近代のメンタリティ」と「「トッド後」の近代史」の両方です。ウェブサイトは続きます。 しばし物騒な話が続きますが、最後はそれなりに落ち着くところに落ち着きます。どうか心安らかにご参加くだ […]
「トッド後」の近代史
(4)近代のメンタリティ② 旧約聖書
はじめに:原初的核家族と文明の遭遇 原初的核家族が文明と出会うとどんなメンタリティが醸成されるのか。探究する最初の資料は旧約聖書です。なぜでしょう。 前回、アッシリア帝国の付近で暮らすことになった狩猟採集民の人たちがいま […]
「トッド後」の近代史
(4)近代のメンタリティ① エマニュエル・トッドとの対話
はじめに トッドの歴史観の基礎には、歴史を動かすのは人間の集合的心性(メンタリティ)である、という命題があります。 *由来などはこちらをご覧ください。 心性に影響を与える要素はいろいろありますが、もっとも本源的な規定力 […]
「トッド後」の近代史
(3-③)おかねが変えた世界
はじめに イギリスの街角で生まれた「民間の商人が発行する、広域的掠奪の資本としてのおかね」。 今回は、このおかねが国家の中枢に入り込み、世界を変えていく様子をお届けします。 近代国家とは何か。資本主義とは何か。 核心に近 […]
「トッド後」の近代史
(3-②)イギリスで生まれたおかねの仕組み
はじめに:イギリスで生まれるおかねの条件 いよいよイギリスです。 前回、「近代」以前の3種のおかねの例を見ていただきました。 「官の権威と信用(=国の経済力)に基づく、国の商業活動を支えるためのおかね」(中華帝国(宋)) […]
「トッド後」の近代史
(3-①)近代以前のおかねの仕組み
はじめに:おかねの仕組みが問題だ 現在、私たちは、おかねがなければ生きていけない世界に暮らしています。 普通にお米を作り魚を取って近隣の住民に供給しているだけではロクに食べてもいけず、次々と新しい商品やサービスを開発し、 […]
「トッド後」の近代史
(2-②)イギリス帝国のふるまいと経済
インド洋でのイギリス 時代は再び1600年前後に戻ります。 イギリスが持っていたものは、毛織物、そして主にスペイン経由でヨーロッパに入ってくる新大陸の銀。 当時、アジアからの物産の購入に充てるためには、イングランド産の毛 […]
「トッド後」の近代史
(2-①)ヨーロッパのふるまい
はじめに 世界の中央に進出してきた「識字化した核家族」は、そのふるまいによって、世界の進む方向性をどう変えたのか。今回は、共同体家族を中心に営まれてきた「共存共栄の海」で、ヨーロッパが何をして、世界をどのように変えたかを […]
「トッド後」の近代史
(1)近代以前の世界
はじめに 「自由で民主的で豊かな社会を目指して進んできたはずなのに、どうしてこんなことになってしまったのか」という問いから、私の探究は始まりました(2020年頃)。 近代化の契機は核家族の識字化であったことはわかった。「 […]
アメリカ I
-差別と教育とデモクラシー(下)-
アメリカ社会に何が起きたのか? 前回からの続きです。 アメリカ社会における「人種主義のその後」について、ここまで確認できたことをまとめます。 以上の事実は、アメリカ社会の心性に何が起きたことを表しているのでしょうか? […]
アメリカ I
-差別と教育とデモクラシー(中)-
前回のおさらい アメリカにおけるデモクラシーの成立と衰退の「なぜ」を問うている「アメリカ I 」。 トッドとともにわれわれが探究していたのは次の2つの問いでした。 問① 平等不在のアメリカになぜデモクラシーが成立した […]
アメリカ I
-差別と教育とデモクラシー(上)-
家族システムとデモクラシー:アメリカの謎 トッドの探究は、「平等の価値を持たないアメリカが、なぜデモクラシーを成立させることができたのか」という問いから始まります。 しかし、私たちにとって、デモクラシーといえばアメリカ、 […]
独自研究
生き心地の良い町
-核家族の日本-
「生き心地の良い町」海部町 徳島県に海部町という場所がある(あった)のをご存じだろうか。自治体の合併で現在は徳島県海部郡海陽町の一部となっているが、その中の元「海部町」だった地域のことである(以下単に「海部町」と呼ばせて […]
自殺と他殺
ー権威の作用ー
はじめに トッドは自殺率と他殺率が「反比例する相関関係」にあることを指摘している(『世界の多様性』182頁)。要するに、概して言うと、自殺率が高いところは他殺率が低く、他殺率が高いところは自殺率が低いということだ(下 […]
家族システムとイデオロギーの再解釈
フランス人トッドと日本人の私ー平等マニアと権威マニア トッドはフランスの平等主義核家族地域出身である。「平等」という価値が具体的にどのような形で社会で作用しているのかを肌で理解しているためなのだろう。私から見ると、トッド […]
連載「社会のしくみ」のご案内
姉妹サイトsatokotatsui.comの方で、連載「社会のしくみ」をはじめました。 トッドの人類学を頭に入れると、国家の誕生、国家の意思決定システム(政治ですね)、政治と宗教の関係、世界情勢‥など、さまざまなこと […]
ロシアとウクライナのこと
はじめに ー 家族システムの理論が教えること 神よ 変えることのできるものについて、 それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ。 変えることのできないものについては、 それを受けいれるだけの冷静さを与えた […]
デモ指数:カナダ反ワクチン義務化デモに見る家族システムとデモ
カナダのトラック運転手による反ワクチン義務化デモは1Freedom Convoy 2020 と呼ぶらしい。1月15日に(アメリカからの)再入国時のワクチンパスポート提示が義務化されたことに抗議して始まった。裁判所の解 […]
内婚と外婚ー日本と韓国
内婚と外婚 エマニュエル・トッドが家族システムの分析に使う変数の一つに「内婚と外婚」というのがある。 近親婚(いとこ婚)を許容するのが「内婚」、許容しないのが「外婚」だが、キリスト教が近親婚を禁じているので、ヨーロッパに […]
トッド用語事典